Q.
建物賃貸借契約終了時に、建物賃借人が設置した設備等を「造作」として時価で買い取るように請求されるのをあらかじめ防止する方法はありますか？
A.
この点、建物賃貸借契約締結時に造作買取請求権をあらかじめ放棄する旨の特約をしておくことが考えられます。借地借家法の適用のある契約（平成4年8月1日以降に新規にした建物賃貸借契約）において、造作買取請求権を放棄する旨の特約があれば、建物賃借人は造作買取請求権を行使することができないことになっているからです。
ただし、建物賃貸借契約に原状回復義務を定めている場合において、その義務の内容として造作買取請求権の放棄を読み取れるときは、たとえ、明確に造作買取請求権の放棄を定めていなくても、造作買取請求権を行使できないとされるケースがあります。