Q.
建物賃借権について、対抗力を備えるためにはどのようなことが必要ですか？
A.
建物賃借権について、対抗力を備えるためには、次のいずれかの方法を採ることが必要になります。
(1)建物賃借権の設定登記を行う方法
⇒建物賃借権の設定登記は、建物賃貸人と建物賃借人との共同申請により行われるところ、特約がある場合を除き、建物賃借人が建物賃貸人に対して登記手続を請求できる権利はないとされているため、この方法を採れない場合があります。
(2)建物の引渡を受ける方法
⇒建物の引渡については、建物の占有が建物賃借人に移転することをいい、鍵の授受又は建物の引渡文書の授受があれば足りるとされ、現実の引渡までは必要ないとされます。