Q.
建物賃貸人たる地位の移転に際し、新建物賃貸人が旧建物賃貸人から敷金相当額の交付を受けていない場合又は建物の売買代金から敷金相当額が差し引かれなかった場合、新建物賃貸人は、建物賃借人に対し、敷金返還債務を負いますか？
A.
建物賃貸人たる地位の移転に際し、新建物賃貸人が旧建物賃貸人から敷金相当額の交付を受けていない場合でも、また、建物の売買代金から敷金相当額が差し引かれなかった場合でも、新建物賃貸人は、建物賃借人に対し、敷金返還債務を負います。
これは、(1)新建物賃貸人と旧建物賃貸人との間の敷金相当額の交付等の事実は、建物賃借人には関係のない事実であること、(2)建物の所有権が旧建物賃貸人から新建物賃貸人へ移転すれば、建物賃貸人たる地位も移転し、さらには、随伴性により、敷金契約も移転することに基づきます。